海ときどき山、ところによりキャンプ

オヤジの緩いアウトドアライフ

そうだ、京都へ行こう! ~京都に行ってきました


 妻に乞われて久しぶりに2月17日(土)18日(日)の1泊2日で京都に行って来ました。京都に行くと随分歩いてしまいます。今回も2日で計50500歩、35kmくらい歩いた計算です。歴史と健康の古都、京都!!

天龍寺にて

 

静岡-京都は日帰りが良い

 コロナ前は時々日帰りで行っていました。静岡から京都日帰りと云うと驚いたり勿体ないと云う人が多いですが、そんなことはありません。JR東海ツアーズの往復こだま自由席の日帰りプランを利用すれば新幹線運賃が随分安くなりました(現在同じプランは無くなってしまいましたが・・・)。乗車時間も日中は京都まで2時間半くらいかかるところが、6時7分の静岡始発に乗ればのぞみやひかりの通過待ちが少ないので7時56分に京都駅着、9時には目的の寺社です。休日でも始発のこだまの自由席はガラガラ、帰りも京都から名古屋以東に帰る人はこだまには乗りませんから確実に座れます。夕食まで済ませて19時10分京都発に乗っても21時17分静岡着で22時には自宅、21時17分京都発の最終に乗ってもその日の内に自宅に戻れます(新幹線の発着時刻は2月17日現在の時刻表に記載の時刻です)。

 何より良いのは桜でも紅葉でもベストな時期、良い天気の日に行けること。宿を取れば見頃がずれても天候が悪くても行かなければなりませんし、そもそもハイシーズンは宿も高いし取るのが大変です。それに比べて日帰りプランは前日夕方の申し込みでも間に合いましたから、天気予報や開花、紅葉の状況次第で「そうだ、明日京都へ行こう」、「いや来週にしよう」となっても問題なし、ベストなタイミングでベストなエリアへ行くことができました。エリアや目的を選んで欲をかかなければ朝の8時から夜19時まで時間は十分、連日あちこち回るより季節とエリアを変えて2回行く方が良いですよね。

北野天満宮は梅が満開でした

今回は1泊2日で

 今回も私は日帰りのつもりだったのですが、妻がたまには泊まりたいと云うので、webでいろいろ探した結果、結局JR東海ツアーズのホテル、新幹線指定席往復の宿泊プランにしました。思い立ったのが京都行の1週間前、ホテルだけなら安いプランが沢山ありましたが、新幹線と合わせると手間も料金もこれがお得だったように思います。静岡-京都往復は1人21000円くらいですが往復ひかりの指定席、四条烏丸に近い静かで落ち着いた感じのホテル1泊、京都タワー入場券と1000円ずつのお買物券がついて2人で48000円でした。妻は早速お食事処の情報集めと予約作業に勤しんでいました。予め決めた目的地は空白地帯だった嵐山(夫婦で行くのは初めて)、拝観したことがなかった千本釈迦堂大報恩寺)と二条城、1日目の夕食と2日目の錦市場での食べ歩きくらい、あとは気分次第です。

天龍寺の門前で

2月17日(土)

 車を駅近のパーキングに入れて静岡6時42分発のひかりに乗車、7時59分京都着、地下鉄烏丸線で四条、阪急京都線に乗り換え桂、更に阪急嵐山線で嵐山へ、嵐山着は8時50分でした。時間が早めで天気も今一つということもあるのでしょう、渡月橋から嵐山一帯はまだ人出も少なく静かでした。

妻のリクエストで嵐山電鉄嵐山駅の京友禅の600本のポールが並べられたキモノフォレスト(見るなら夜のライトアップの方が・・・)や竹林の道(ま、こんなもんでしょう)を歩いてから天龍寺を拝観、庭も良いし法堂の雲龍図も見ごたえがありましたが、私はやはり本堂の達磨図が好きです。

阪急嵐山駅に到着

こちらは嵐電嵐山駅

600本の京友禅のポールが並びます

見に行くならライトアップの方が・・・ 嵐電のHPより

竹林の道はこんなもの それより後頭部が薄くなったような・・・

天龍寺本堂玄関の衝立の達磨図

掛け軸の達磨図 この絵も好きです

庭に面した襖絵の龍 覆ったガラスに庭が映りこんでいます

何気ない光景が絵になるのも京都ならでは

土産物を覗いた後、予約をしていた天龍寺の隣の西山艸堂 (せいざんそうどう)で湯豆腐の昼食、3850円のコースですが雰囲気も含めて良い味でした。辺り一帯の飲食は嵐山価格、何となく安く感じてしまいます。

西山艸堂の入口で

西山艸堂の湯豆腐

 昼食後嵐電北野白梅町まで行き、北野天満宮平野神社千本釈迦堂大報恩寺)を回りました。嵐電は一駅でも全線でも1回250円の一律料金ですが、700円の1日券や1300円の嵐電+市営地下鉄1日券があります。沿線には太秦映画村や仁和寺龍安寺などがありますから、嵐電沿線で1日過ごすのも良さそうです。

北野天満宮は梅が満開、参拝者も多く賑やかでしたが、すぐ後ろにある平野神社は人もまばらで静か(平野造りが独特、平安京遷都の際に遷されたそうです)、千本釈迦堂はほぼ独占状態でした。千本釈迦堂の本堂は国宝で、柱などに刀槍傷を残しながら応仁の乱などの戦火を逃れた市内最古の木造建築、霊宝殿の本尊釈迦如来像や六観音像など皆秀麗な姿です(六観音が揃っているのは全国でここだけということです)。足利義満の牛車の車輪は直径2m越えで車輪だけでも将軍の威光を感じました。おかめ伝説でも有名で拝観する価値が高いと思いますが、北野天満宮からも近く行きにくい寺ではないのに人が少ないのはなぜ?

千本釈迦堂の後はバスで二条城へ。一つ手前の北野天満宮での乗降に時間がかかるのでしょう、バスはなかなか来ず来ても満員で、さほど遠い距離ではないのに15時に千本釈迦堂を出て二条城着は16時でした。やはり休日の京都は歩くか鉄道利用に限ります。

二条城は初めてでしたが、二の丸御殿は襖絵や欄間が有名ですが、四角の建物が斜め方向に連なった独特な構造で目的別の各部屋の作りや繋がりなどが興味深かったです。本丸御殿は修復中で残念ながら入ることができませんでした。庭園は広いですが名庭ばかりの京都では、こんなもんかな・・・。バスや地下鉄を使うより速かろうと細い通りを選んで歩き、途中焼きたてのみたらし団子を買い食いしながら17時半に四条室町のホテルに着きました。ホテルリソル京都四条室町は街中のビルに囲まれた小さなホテルで四条烏丸に近く便利ですが、大通りから1本入っているので静か、ツインルームでしたがロビーも部屋も和風を意識した落ち着ける造りで良かったです。

北野天満宮は梅が梅が満開でした

天満宮と言えば牛

平野神社のりすのおみくじ

千本釈迦堂はおかめでも有名です

閉門間近、二条城も随分静かになりました

本日の宿はこちら(ホテルのHPより)

とても落ち着ける部屋でした

 食事は妻がお友達から紹介された、ホテルから歩いて10分ほどの「あしおと」という居酒屋さんへ。人気の店で19時45分からの予約しか取れなかったので、ホテルで少し休んでから四条通りを歩き、四条大橋を渡って妻が行きたがっていた祇園の街を散策してから店に行きました。京都を売りにした居酒屋ではありませんでしたが、万願寺とうがらしに海老のすり身を詰めた天ぷら、焼き目をつけた鰤大根などひと工夫したメニューはどれも美味しく、若いスタッフの明るい雰囲気も良くて楽しい食事でした。〆の牛蒡と穴子天の土鍋ごはんも美味しく2人では余るくらいで、余りはおにぎりにしてくれるというので頼みましたが、ラップで包んだおにぎりを更にアルミホイルで巻いて持ち手をつけた可愛い包みにしてくれました。楽しい心遣いです。

 

今日は随分歩きました。ホテルに戻ってアプリを見たら、歩行時間5時間10分、33500歩、約23㎞でした。

ベットに横になってテレビを見ていたら寝落ちしていました。

夕食は「野菜酒場 あしおと」で

ほんの一例 焼いちゃった鰤大根

こちらは牛蒡と穴子天の土鍋ご飯

2月18日(日)

 7時に起床、妻は足が重いと言っています。8時にホテルをチェックアウト、ホテルの下に入っているイタリアンレストランにも朝食バイキングがあっておいしそうだったのですが、折角なのでイノダコーヒー本店まで20分ほど歩き、モーニングセットとレモンケーキを食べました。モーニングのロールパンにはハムでもなく卵でもなくエビフライを挟んでいるのが面白い、コーヒーも初めからミルクと砂糖を入れる前提なのが面白いですね。私は普段はどちらも入れませんが、入れたコーヒーもおいしかったです。

昼は錦市場で食べ歩きと決まっていましたが、まだ時間があったので地下鉄で東山まで行って南禅寺から2時間ほど散策しながら歩いて戻りました。

イノダコーヒー本店 7時からやっています

南禅寺三門 絶景かな絶景かな~

インクラインの上を戻りました

 たまたまこの日は京都マラソンの日。地下鉄で京都市役所前まで戻り御池通りに上がると、市役所前が折り返しと給水のポイントの一つになっていて一生懸命走っているランナーが何人もいました。カンバレ!

御池通りから何の気なしに曲がった路地の先が本能寺でした。本能寺は初めて、信長公の廟に参りしばし思いを馳せました。本能寺から出ると寺町通り、ここから京極、新京極、河原町の一帯は我々世代の修学旅行の最大の目的地でワクワクして歩いたものでした。

寺町通りを少し歩くと書画用品や和紙、香などで有名な鳩居堂の本店がありました。ふらりと立ち寄って目に入ったのがうさぎの夫婦雛の張り子、昨年末に生まれた初孫は兎年の女の子で、初節句にはお嫁ちゃんのお母さんが素敵なつるし雛を買ってくれていましたが、うさぎ雛を見た瞬間に無意識に財布を取りだしてレジに向かったおじいさんは私です。妻は友達に匂い袋を買い込んでいました。

寺町通りを進むと人が増え、錦市場の通りは人の波でした。先に錦天神にお参りしてから錦市場に入りましたが、以前とはずいぶん様子が変わっていました。肉店、魚店、そうざい店といってもほとんどの店がイートインコーナーを設けて食べ歩き対象の商品ばかりを並べていて通り全体が屋台村化、京都の台所という雰囲気が無くなっていたのはとても残念でした。と云いつつ私たちもコロッケやミンチカツ、たこたまごやヤリイカ、たこ焼きや鶏チャーシューなどを食べて腹いっぱいに。お土産は月待庵の豆煎餅、おちゃのこさいさいの京ラー油とラー油ふりかけ、山椒ふりかけです。月待庵の豆煎餅は以前桜の時期に醍醐寺境内の実演販売で買ってからのファン、たっぷりの豆が香ばしくておいしい素朴な煎餅です。

錦市場の入口 錦天満宮

イイダコにうずらの卵を詰めたたこたまごとヤリイカ

揚げ物ばかりの惣菜店の店頭 奥はイートインコーナー

買った店の一角で食べてから次の店に移る感じです

これが好き 月待庵の豆煎餅(月待庵のHPから)

 気が付けばもう13時、今日は15時過ぎのひかりで帰るので四条から地下鉄で最後のイベント会場の京都タワーへ。今回のツアーには一つ選べるイベント体験がついています。社寺の拝観券や水族館入場券、レンタサイクル利用券などがありましたが、帰り際に立ち寄れる、1000円の買い物券付京都タワー展望台入場体験を選びました。高さ100mの京都タワー展望台は初めて登りましたが、改めて周囲の山々やエリア、社寺の方向や位置関係が良く判りました。展望台の望遠鏡は無料です。買い物券はタワーがあるビル内だけ、お土産の漬物を買い足しました。

京都タワーには初めて登りました

 駅で夕食用に焼き鯖寿司を買って15時8分京都発ひかりで帰路へ。17時30分には家でくつろいでおり、我々としては短いながら十分に満足した旅でした。

この日の歩行は17000歩、約12㎞でした。2日で合計50500歩、35㎞、寺社の中をうろうろしたのも含めてですが本当に良く歩きました。でも狭い通りや路地で思わぬ発見をしたり、生活感を感じたりしたくて歩くのが好きですし、特に京都や奈良、鎌倉などでは無意識に長く歩いてしまいます。

 

 ちなみに同じツアーズで新幹線往復指定日帰りプランは2人で約30000円でした。繁忙期はもう少し高くなるようですし1泊2日より割高かもしれませんが、好きな時に行けて朝から夜まで京都で過ごせるなら日帰りも良いと思いませんか?(静岡だからこそですけど)

釣行記の予定が「今日の富士山」になりました

 2月10日、田子の浦港からイワシの泳がせ釣りに出ました。

天気が良く風もなく暖かい良い釣り日和でしたが、ご覧の通りの凪・・・

大潮のはずが潮も流れず、それでも船中ポツリ・・・ポツリ・・・と

釣れる中、獲物はこちらまで回ってこず惨敗、釣行記を書くつもりだったのに

まさかの「今日の富士山」になってしまいました。

穏やかな海と富士山と愛鷹山

2月4日に沢山福を拾ったのにどうして・・・富士山はとてもキレイでしたよ。

夜明け前

いざ出船

伊豆半島越しの日の出です

朝日を浴びた富士山

6合目から上は雪で白く、その下にもうっすら雪が・・・

とても穏やかな海

海も穏やか 竿先も穏やか

富士山はとてもキレイでした

 

今日、ちょっと良かったこと残念だったこと

残念だったこと

 今日は節分、アウトドアの話ではありませんが、まずは残念だったことから。

昨年12月 ちょっとピンボケですが・・・

 昨年末、近所の公園の池でカワセミを見つけました。今日はまずまずの天気だったので、カワセミが住み着いていてくれたら嬉しいな、と思って様子を見に公園に行ってみたところ、ちょっと、と言うかとても残念なことが・・・

池の水が抜かれていました

 整備工事をするようです。池の水が抜かれていました。これではカワセミは住めません。すでにどこかに移ってしまったでしょうね。工事が終わった後、また来てくれたら嬉しいけれど・・・

梅の花が咲いていました

富士山もキレイでした(「今日の富士山」です)

 

良かったこと

 静岡浅間神社も近所です(徒歩圏内です)。駿河国総社で歴史も古く、徳川家康にも深い縁があって(と言うより徳川家康も祀られています)昨年は大河ドラマ人気で賑やかでしたが、今日は節分、4年ぶりに豆まきがあるというので妻に誘われて行ってきました。

豆まき開始を待ちます

節分の神事を見たのは初めて

激混みかと思いましたが意外に余裕があり、比較的良い場所に位置取りできて、一緒にお祓いを受けたり執り行われた神事などを暫く眺めて、さて豆まき開始。

静岡ローカルのTV局の女子アナも4人ほど来ていてその内の1人が目の前でまいてくれました。

4年ぶりで例年よりも多く用意してくれたようです。今年は妻と2人でこれだけの収穫がありました。これでしっかり厄を祓えたはずです。大漁、山岳安全間違いなし!!!

こっちにまいて~

今日の戦果

 

山行記(10)瑞牆山(みずがきやま) 登山&キャンプ

 瑞牆山(みずがきやま)は日本百名山にも名を連ねる山梨県北杜市にある標高2230mの山です。花崗岩でできた巨岩が積み重なったような独特の山容と、日帰り登山もできるアプローチの良さもあって人気が高い山で、私の登りたい山リストでも上位でした。瑞牆山には中腹の山小屋のテント場だけでなくファミリーキャンプ場もあるので、登山と焚火付きのキャンプを一度に楽しもうと、2021年9月にこの山行を組みました。

瑞牆山山頂から

 瑞牆山は登山口の瑞牆山荘から富士見平小屋を経て登るルートがメインルートで、瑞牆山荘まではJR韮崎駅からバスも出ています。富士見平小屋は登山口から1時間ほど登ったところにあり、山岳誌やガイドブックではここのテント場が紹介されていますが、瑞牆山荘から更に車で進んだ先にみずがき山自然公園キャンプ場があってこちらから瑞牆山に登るルートもあります。

自然公園キャンプ場をベースにすれば登山とキャンプの両方を楽しむことができますし、日帰り登山もOKです。自然公園の駐車場や途中の路肩に車を停めて森の中でハイキングやピクニックを楽しんでいる人も大勢いました。

不思議で怪しげな山容です

 サイトから瑞牆山を真正面に見上げる自然公園キャンプ場は瑞牆山荘を通り過ぎて少し進んだ先にあります。車乗り入れOKの芝と土の広いフリーサイト、利用料金も安くて(確か一人1500円だったかと・・・)人気が高いキャンプ場で、予約ができず先着順なので休日は午前中には一杯になってしまうことも多いようです。登って下りてきてからのテント設営ではサイト確保が厳しそうだと思っていたのですが、問合せたら「先着のキャンパーに音の迷惑をかけなければ早朝に入場してテントだけ張って山に登り、下りてきてからのチェックインで良い」とのことでした。ありがたいことです。

ファミリーやグループの他ツーリングキャンパーも多く、山中のテント場のような静けさはありませんが、たまには焚き火をしてキャンプを楽しみたい、コーヒーでも飲みながら今日登ってきた瑞牆山を眺めたいという方にはお勧めです。管理棟では薪やちょっとした食材、土産物なども売っていますし昼間は麺類などの軽食も食べられます。トイレや炊事場も奇麗に管理されていました。

早朝のキャンプ場から

 瑞牆山荘から富士見平小屋を経るルートは瑞牆山を右から回り込むように登りますが、自然公園からの黒森ルートは左から回り込んで登ります。富士見平ルートには名前が付けられた巨岩があったり、ロープ場や鎖場があったりしますが、黒森ルートも登山道の両側に現れる巨岩のスケールは同様、丸木橋を渡ったり、巨岩の間をすり抜けたり、ロープ場もあって負けず劣らずの面白みがありますし、何より登山者が少ないのが魅力です。今回は少し余分に時間がかかりましたが自然公園から黒森ルートを瑞牆山に登り、富士見平ルートを下って富士見平小屋から森の中のハイキングコースを自然公園に戻る周回コースを取り、富士見平ルートにある大ヤスリ岩や桃太郎岩などの巨岩やロープを伝った岩肌の登り下り(今回は下り)も楽しみました。

 

瑞牆山(みずがきやま) 標高2230m   2021年9月11日(土)・12日(日)

コース

 初日  自宅-みずがき自然公園キャンプ場(テント設営)-登山口

     -黒森ルート(不動滝)-瑞牆山-富士見平ルート(大ヤスリ岩・

     桃太郎岩)-富士見平小屋-みずがき自然公園(キャンプ泊)

 2日目 みずがき自然公園-増冨ラジウム温泉-帰宅

コース定数(みずがき自然公園-瑞牆山-富士見平小屋-みずがき自然公園)

 24.4(行動時間5時間50分、距離8.6㎞、累積標高差△1,067m ▽1,079m)

 

初日

自宅➡みずがき山自然公園

 静岡の自宅を4時少し前に出発、中部横断道から中央道を走って須玉ICで降り、県道604➡601➡23を走り継いでみずがき自然公園着は6時過ぎでした。キャンプ場には点々と20張くらいのファミリー用テントが張られていましたが、起き出しているキャンパーはまだちらほら、なるべく静かに車を乗り入れてサイトの端の大きく枝が張り出した木の下、正面に瑞牆山を眺めるところにテントを張りました。ペグを打つ音が響くと迷惑かな・・・と思っていましたが、サイトの端だったこともあってか足の裏で強く踏み込めばペグが入っていく程度の柔らかさでした。テントを張り出発準備をしている間にも何台か車が入ってきていました。またキャンプ場から道路を挟んで一段高くなったところに公園の駐車場がありますが、日帰りの登山者でしょう、こちらにも既に10台ほど停まっており、新たにポツリポツリ入ってきては準備をして登山口に向かって歩き出していました。

 

登山口➡瑞牆山(黒森コース)

 7時10分にキャンプ場を出発、キャンプ場から林道を20分程歩いたところ、舗装路から未舗装の林道に入った先が黒森ルートの登山口です。登山口の前にも数台駐車できるスペースがありましたが林道の入り口に車止めがありました。登山道は斜面や林の中を歩き比較的明るい感じ、前を塞ぐように現れる巨岩(岩と云うよりは岩壁です)を回りんだり、丸木橋や石を踏んで何度か渡河をしながらしばらく渓流沿いを進みます。大きな岩の表面を流れる不動滝を過ぎるとやがて森の中の本格的な登りが始まり、夫婦岩、摩天岩、弁天岩などの名前を付けられた巨岩を左右に見ながら登り、最後にロープを頼りに岩壁を這い上がると山頂直下で富士見平ルートと合流していよいよ瑞牆山山頂です。山頂に立つためには大きな岩を一つ、ロープを頼りによじ登らなければならず、岩の表面には足をかけられる窪みなどもありましたが、小さな子供や小柄な女性は少し苦労していて家族や仲間が押し上げたり引っ張ったりしていました。

黒森ルート登山口

左右に巨岩がそそり立ちます

不動滝です

もう少しで山頂 ロープが頼りです

山頂直下で富士見平ルートと合流

途中設置場所が悪く登山道の方向とずれている道標が何か所かありました。注意していればすぐに気付きますが、特に登山道が直角に曲がり川を渡った先でクランク状に登りに入るポイントでは直進方向に細い踏み跡があり、道標がそちらを指しているようにも見えて誤って入り込んでしまいました。間違いに気づいて引き返していると同じように間違えて入ってきた方とぶつかったので、ここで間違える方は多そうです。よく見ると正しいルートは右手の川の向こうに見えてはいましたが、川には橋もなく踏み跡も判らず気が付きませんでした。踏み跡はしっかりついていますが、他の山に較べルートを示す赤テープなども少な目に感じたので、あれ?と思ったら立ち止まって良く周りを見渡したり判るところまで引き返すほうが安心です。

 

瑞牆山山頂

 山頂着は10時10分、キャンプ場からゆっくり登って3時間でした。

巨岩が積み重なった山頂は南側に広く開けています。残念ながら雲が多い空模様で特に南の方角に雲が多く、富士山は隠れていましたが東南に金峰山、西には八ヶ岳が見えていました。岩の端に立つと足元が見えないので一層高度感が感じられました。

流石に山頂は人が多く、入れ替わりながら常時30人近くはいたように思います。お湯を沸かして山頂での時間を楽しんでいる人も多く、私も金峰山を正面に見る岩の上に場所を見つけ、景色と軽食と山コーヒーを楽しみました。今日は下りたところでキャンプ、テントも設営済ですから先を急ぐ必要もありません。すっかりくつろぎ山頂で1時間以上も長居してしまいました。

瑞牆山山頂にて

金峰山の五丈岩がよく見えています

こちらは八ヶ岳

直下に見えているのは大ヤスリ岩です

山頂➡富士見平小屋

 11時30分に山頂を出発、富士見平ルートを下山しました。山頂直下は大きな岩の間を縫うように急降下していきます。山頂から足元に見えていた大ヤスリ岩も横を通ると頭上に高くそそり立ち迫力がありました。家族連れも多く、身体よりも大きな岩を一生懸命よじ登って来る小学校低学年~年長さんくらいの子供たちも沢山いました。

道はやがて森の中に入りますが、ロープや鎖で登り下りする1枚岩の斜面や真っ二つに割れた巨大な桃太郎岩が現れて飽きません。登りならなおさら面白みがあるルートです。桃太郎岩の下には沢山の突っかえ棒が刺し込まれています。別にこれで支えられている訳ではありませんが、少しでも力添えできればと私も小枝を加えておきました。桃太郎岩からは道も歩きやすくなります。山頂から60分で富士見平小屋に到着しました。

富士見平ルートはこの間を下っていきます

山頂からは足下に見えた大ヤスリ岩

大岩の間を縫うように登り下り

ロープや鎖を頼りに登り下り

怖さよりも面白さが勝ります

これが桃太郎岩 桃太郎が割ったということでしょうか?

あそこから下りてきました

富士見平小屋

 12時30分富士見平小屋着、富士見平小屋は小さな山小屋でしたが、明るい林の中の斜面に建っていて狭苦しさを感じさせない、小綺麗で落ち着いた感じの外観でした。電気は来ておらずランプの小屋だそうですが、すぐ下まで林道が通じていて歩荷をしなくてもよさそうです。小屋の前のベンチでかき氷を食べながら一休み、餌を置いているのでしょうか、小屋の入り口の脇で野鳥が出たり入ったりしていました。何という鳥でしょうか、鳥の名前も覚えたいと図巻も買ってありますが、歳のせいか視力と記憶力がどんどん悪くなっていてなかなか覚えられません。

富士見平小屋のテント場は小屋の下の傾斜の少ない斜面の林間に広がっていました。張られていたテントの数は多くなかったですが、午後にはもっと増えるのでしょう。静かで居心地も良さそうでこちらでのテント泊も楽しそうです。水場は瑞牆山荘に下りる登山道の脇を下りたところにあります。少し水を補充して12時50分に出発しました。

こちらが富士見平小屋

富士見平小屋➡みずがき山自然公園

 富士見平小屋から瑞牆山荘登山口まではそのまま登山道を下りますが、みずがき山自然公園へは、林道を少し下りたところでハイキングコースに入り、徐々に深くなる森の中を下って行きます。人気もなくとても静かで、私が下った時は富士見平小屋から自然公園までの1時間、出合った人はたった一人でした。ただ道は整備されはっきりしていて道迷いの不安などを感じることはありませんでした。途中に分岐もありますがどれを進んでも瑞牆山荘と自然公園を結ぶ道に出るか、直接自然公園に出るかのようです。自然公園まで約400mの標高差を下りました。

気持ちの良い道が続きます

みずがき山自然公園

 自然公園に戻った時にはキャンプ場はテントと車で一杯、テントを張っておいて良かったです。改めて受付をして料金を支払いました。サイトは管理棟を中心に左右に広がっており、どこからでも瑞牆山が見えます。ただしサイトには場所柄いたる所に鹿の糞が落ちています。

まあ丸く小さく硬めで臭いも少ないので私は気にしませんでしたし、気にしたらテントも張れませんが、気にする人は足元に注意しましょう(と云っても多すぎて注意のしようがありませんが)。

私のテントは瑞牆山に向かって左の隅、他のテントや車越しになってしまいましたが、座椅子に座り込んでいても瑞牆山が近く大きく見通せました。のんびりコーヒーを飲みながら時折雲に隠れたり、だんだんとシルエットになっていく瑞牆山を眺めて過ごし、暗くなったら焚火台で焚火をして・・・登山とキャンプのこんな組み合わせも良いものです。

テントからでもこんな風景が見えます

沢山のテントと車が・・・

キャンプに焚き火は欠かせません

翌日

 前日よりも雲が多く瑞牆山は隠れがちでした。早い時間に目を覚ましましたが帰りに温泉に寄って帰るつもりだったので開湯時間に合わせてのんびり撤収しました。

須玉や韮崎に下りる途中、みずがき山自然公園から30分くらいのところに増冨ラジウム温泉があります。

武田信玄隠し湯の一つ、ラジウムの効能を期待した古くからの療養泉と云うことで数件の温泉宿と立ち寄り湯「増冨の湯」があります。25℃・30℃・35℃・37℃の浴槽からリラックスして入れる温度を選んで長めに浸かるので、ほとんどの方が目を閉じて身体を伸ばしてゆったりしており、30℃の湯に浸かって文庫本を読んでいる方もいました。食事もできますし地場の土産物もあり、大人一人830円で登山やキャンプ帰りにお勧めです。長く浸かっていて疲れることもありません。

 増冨の湯で2時間ほどゆっくりして帰路につきました。帰りは県道23から茅が岳広域農道通って韮崎ICから中央道、中部横断道を走って15時頃に無事帰宅しました。茅が岳広域農道は走りやすくさほど時間も変わりません。途中観光施設、りんごやぶどうなどのフルーツ農園もあって須玉ICで乗り降りするよりお勧めです。

なんとも不思議な山容です

今回の行程

あとがき

 山のテント場は大抵焚火禁止ですが、登山口から少し走れば焚火ができるキャンプ場がある山は多いと思います。でも間に車の移動が挟まるとベースキャンプ感が薄れるような気がして・・・。

2023年6月に登った金峰山は登山口の大弛峠のテント場でテント泊をしましたが、大弛峠から更に奥に進んだ

先、小川山の下にある廻り目平のキャンプ場は日本のヨセミテとも云われているようで直火の焚火もOKということです。行動時間は延びますが金峰山へのルートもありますし、小川山も瑞牆山のような巨岩の山容でロッククライミングの聖地と呼ばれているとのこと、小川山まで歩くだけでも楽しそうですから、いつか廻り目平で登山&キャンプをしてみたいと思っています。

これが小川山です(金峰山から)

 瑞牆山は登っても眺めても楽しい山でした。キャンプと温泉の組み合わせもGOODで是非また行きたいですし、登り下りのルートを入れ替えたりテント泊や小屋泊りにしても良い、他の方にもお勧めしたい山行でした。

実はこの2週間後にも母と妻を連れてみずがき自然公園に行きました。登山が目的ではなく日帰りの紅葉見物で、紅葉には少し早かったのですが、瑞牆山の山容と帰りに寄った増冨の湯、フルーツ農園は二人とも気に入ってくれました。

紅葉が始まった瑞牆山(自然公園から)

天気が悪かったのが残念です

 

今日の富士山~これぞ富士山

 今日、所用で東名高速を走りました。

寒い朝で、温暖な静岡でも日陰になった城趾の堀は薄く氷が張りました。

雲一つなく晴れた青空をバックに雪を被った富士山、

これこそ静岡から見た冬の富士山です。

東名高速上り 由比付近

東名高速上り 蒲原付近

東名高速上り 富士川SA

東名高速上り 富士川SA

 

初釣りは精進湖のワカサギだったのですが・・・

 年末年始の暴食にも関わらず、我が家の冷凍庫の魚たちの消化が進んでいません。特にタチウオとアジはこれ以上釣り重ねると「これどうするの?」とクレームが入りそうです。そこで冬と云えばワカサギ、禁漁期間中の西湖のお隣の精進湖のトワカサギが初釣りとなったのですが・・・。

精進湖のミニドーム船で

 ワカサギ釣りならいつも富士五湖の西湖に行くのですが1、2月は禁漁期、それに他の湖でも釣ってみないと西湖の良さも判らないし、西湖ではNGのカヤックフィッシングも河口湖ではOKのようです。そこで様子見で河口湖のボートワカサギをやってみるつもりでいました。ところがこの週末は雪予報、流石に雪の中で手漕ぎボートの釣りは辛そうです。すでに頭の中はワカサギモードに入っていたので河口湖のドーム船でもと思いましたがどこも予約で一杯(これまでドーム船で釣ったことはありません)、どうしようかと思っていたら、精進湖で1人~5人乗りのミニドーム船を見つけました(「ニューあかいけ」さん)。

河口湖にも3人乗りくらいの大きさのミニドーム船があるようですがこれも人気らしく空きがなかった上に1日10000円以上、3人なら一人3000円強ですが一人では辛い料金です。一方精進湖の料金は遊漁料込みで半額以下の格安です。3日前に釣り宿にTELしてみたところ空きがあったので迷わず予約しました。

ミニドーム船の料金は遊漁料700円込みで1人4200円、精進湖では普通の手漕ぎボートが1日3000円なので500円高いだけです。遊漁料も西湖1700円、河口湖1080円に対して安いのは釣れる魚種が少ないからでしょうか。

 精進湖では7年ほど前の冬に一度だけ手漕ぎボートでワカサギを釣ったことがあります。湖を縁取るように張られたロープに係留するスタイルで水深も浅く釣りやすかったのですが、前夜の冷え込みで湖面が薄氷で覆われている中を氷を割りながら漕ぎ進んだこと、午前中は仕掛けを巻き上げる度にラインに付いた水が凍ってガイドが詰まったこと、晴れて風もない日でしたが陽が当たりだすまでとても寒かったことなどの記憶があります(釣果も勝手が判らず今一でした)。

釣り宿の桟橋 ここからポイントに向かいます

6時に釣り宿で受付、釣り客を送迎ボートでポイントに係留しているミニドーム船に送り届けてくれます。ここのミニドーム船は手漕ぎボートに氷上釣りで使うカタツムリテントと呼ばれる折りたたみ式のビニールの覆いを被せた1人用と、平底ボートに枠組みしてプラ板を張り巡らした3~5人用があります。私は1人なので手漕ぎボートのつもりでしたが、空きがあったようで3人用に乗せてくれました。3人乗っても余裕のある大きさなのに1人は贅沢です。平底ボートの底には直径30cmくらいの塩ビ管を井戸のように取り付けて3つ穴が開けてありました。

タツムリテント 氷上の穴釣りで使うようです

3人用のミニドーム船 3人でも広々

 この日の予報は曇り後雪でしたが、送迎船乗船時には雲が垂れ込めて来ており、釣りを始めて1時間ほどで雪が降り出しました。外気温は0℃、天気が良ければ温室のようでしょうが、暖房のない船内は4℃くらいで流石に寒く風が当たらないだけ益しと言う感じ、防寒着はもちろん身体を温めるものがほしいです。手漕ぎボートでも使えるかな、とシングルバーナーとカセットガスヒーターを持って来ましたが大正解でした。気温は正午でも0~-1℃でヒーターを点けなければ船内は4~5℃、ヒーターを点けて9~10℃というところでした。

雪が降り出しました

降り出して1時間ほどでこんな感じに

手漕ぎボートと3人用ミニドーム船

シングルバーナーとカセットガスヒーターは必需品

 

 精進湖の水深は最大15mくらいということですが、水位が下がっていることもありポイントの水深は5~6mでした。肝心な釣果はと云えば、3時過ぎまでやって結果100匹止まりでした。西湖のイメージで2.5号の針で始めましたがアタリがあっても掛からず、たまに釣れるワカサギは5~6cmのミニサイズばかりで針が大き過ぎる様子。手持ちの仕掛けは2号が最小で、最も小さく見える針に変えたらようやく少し数が伸びました。

周りで釣っていた方々は同じような時間で250~350匹、ただ魚体はミニで皆さん1号の針を使ったとのこと。 西湖と精進湖本栖湖はいつも水位が同じでつながっていると言われていますが、魚はずいぶん違いますね。西湖では小さくても2号、それ以下の大きさの仕掛けは使ったことがなく持っていませんでした。馴れない釣り場では事前の情報収集が大事です。

 精進湖は水深も浅く楽で安い、仕掛けが合えば数も釣れますが、魚体が小さくトラウト類は釣れない。さてどちらが良いか・・・。ところで釣り宿でいつも西湖で釣るので小さな針を持っていなかった、と言ったら精進湖のワカサギの方が断然美味いと言われました。西湖では富士五湖の中で一番大きくて美味いと言われました。皆さん同じ湖の釣り宿ではなく、他の湖がライバルなのですね。

雪の精進湖

 

 

山行記(9) 尾瀬沼・尾瀬ヶ原

 尾瀬ヶ原を歩いたのはコロナ禍の真っただ中、2021年の8月下旬でした。

尾瀬にはぜひ行きたいと思っていました。静岡発着のバスツアーなどは無いし一人車で往復するのも・・・ということで静岡から高速バスで新宿へ、バスタ新宿で高速バスを乗り継いで尾瀬に往復する行程を組みました。コロナ禍でどちらのバスも乗車人数制限、静岡-新宿線は減便もしていましたし、山小屋も人数制限されていましたが、出控えに加え尾瀬ではシーズンオフの8月下旬だったことも幸いし、バスの席も尾瀬ヶ原の小屋も無事に取れ、念願の尾瀬行きとなりました。水芭蕉ニッコウキスゲ、草紅葉など人気の季節ではありませんでしたが、どこを歩いても人が少ない静かな尾瀬を堪能できました。

尾瀬沼と燧ヶ岳

尾瀬ヶ原

 尾瀬へは幾つか入山口がありますが、群馬県側の鳩待峠と大清水へはバスタ新宿から直通の関越交通バス尾瀬号が出ており、金曜の夕方に静岡発新宿行の高速バスに乗れば新宿発22時の尾瀬号に乗り継げます。この便は土曜の夜明け前に尾瀬戸倉(鳩待峠登山口)、次いで大清水(一ノ瀬登山口)に着きます。帰りは日曜の昼過ぎに尾瀬戸倉を出れば夕方に新宿に着き、新宿で静岡行に乗り継げ、この行程であれば土曜丸一日と日曜の午前中を尾瀬歩きに使えます。テント泊も考えましたが、まずは軽装で尾瀬を歩いてみようと、1泊2日で大清水から入って尾瀬沼尾瀬ヶ原至仏山と辿って鳩待峠に出る尾瀬縦断初心者堪能コースを歩くことにしました。

 

2021年8月20日(金)~22日(日) 1泊3日

前夜  静岡 ⇒ 新宿 ⇒バス車中泊

1日目 大清水 ➡ 一ノ瀬登山口 ➡ 尾瀬沼尾瀬ヶ原・見晴 ➡ 平滑ノ滝 ➡ 東電小屋

   ➡ ヨッピ橋 ➡ 竜宮(尾瀬ヶ原) ➡ 見晴(泊)

         ルート定数24.8 (歩行距離19.1㎞、累積高低差△614m、▽約634m、

            コースタイム7hr)

2日目 見晴 ➡ 尾瀬ケ原 ➡ 山の鼻 ➡ 鳩待峠 ➡ 尾瀬戸倉

   ルート定数10.5 (歩行距離9km、累積高低差△235m、▽0. 64m、

            コースタイム3hr)

         尾瀬戸倉 ⇒ 新宿 ⇒ 静岡

今回の行程

 

前夜

 17時に静岡を出た高速バスは20時にバスタ新宿着、夕食を取り翌日の朝食、昼食を手当して尾瀬号に乗り継ぎと考えていましたが、誤算だったのはバスタ内に食堂や弁当の売店がなくコンビニだけだったこと、リュックを背負って外を歩き回るのも面倒なのでコンビニで調達しましたが、時間も遅く弁当は既に売り切れで夕食も翌日の朝食、昼食も寂しくパンとおにぎりになってしまいました。

 尾瀬号は22時定刻に新宿を発車、途中関越道のSAと一般道の道の駅でトイレ休憩を取って尾瀬戸倉に入りました。乗客の多くが尾瀬戸倉で降り終点の大清水まで行ったのは10名ほど、3時30分着でした。尾瀬戸倉も大清水も登山口までの連絡バスが出るまで暗い中待機することになります。大清水は外灯もなく真っ暗で、ヘッドライトは持っていましたがどこに何があるも判らない状態、バス停の前の建物の(としか判りませんでした)軒下のベンチに座り夜明けを待ちました。トイレも通常は灯りが消えていて人感センサーで点灯するようになっており、他の人が出入りするのを見てはじめて場所が判りました。

 

土曜 早朝

 白みだしてようやく周りの様子が判りました。建物は「大清水休憩所」、道路を挟んで駐車場と入山口の一ノ瀬休憩所に向かう乗合いバス(ワゴン)乗り場がありました。4時40分くらいにバスが入ってきて登山者が並びだし、私は2台目のバスに乗って5時に大清水を出発、一ノ瀬休憩所着は5時15分でした。一ノ瀬休憩所から三平峠までの登りはさほどきつくありません。途中から林の中に入って三平峠、そこから下ってすぐに峠下の尾瀬沼山荘までゆっくり歩いても1時間ちょっとでした。朝食を取って左に尾瀬沼と燧ケ岳を見ながら更に30分ほど歩いて尾瀬沼ビジターセンター着。トイレに行っている間にビジターセンターも開いたので10分ほど見学し、尾瀬沼の右岸を沼尻に向かいました。

大清水5:00➡(乗合バス)➡一ノ瀬休憩所5:20➡三平峠➡尾瀬沼山荘6:40

➡長蔵小屋・尾瀬沼ビジターセンター7:35 

(歩行距離4㎞・△368m・▽118m)1h35m

大清水

三平峠を下ると目の前に尾瀬沼と燧ヶ岳が現れます

三平下から尾瀬沼ビジターセンターへ

 尾瀬沼ビジターセンターを出て少し田代湿原の方に入ったりして、尾瀬沼の景色を堪能しながらゆっくり右岸を歩き、途中沼尻で前に尾瀬沼、背後に燧ケ岳を見ながらコーヒーを淹れて休憩しました。今回は至仏山に登るつもりで来たので燧ケ岳には登りませんでしたが、燧ケ岳は東北地方の最高峰とのこと、次回は是非登ってみたいと思います。沼尻には公衆トイレがありましたがコロナで管理が行き届かないためか閉鎖されていました。

沼尻で尾瀬沼を離れ、白砂峠を経て尾瀬ヶ原の見晴に向かいました。登りの勾配はさほどきつくありませんが岩がち、白砂峠から見晴へは林の中を下りました。

 尾瀬沼ビジターセンター7:35➡沼尻➡見晴10:35 

 (歩行距離7.1㎞・△99m・▽350m)2h50m

燧ヶ岳

尾瀬沼(沼尻から)

 宿泊は見晴の弥四郎小屋ですが、翌日は至仏山に登って鳩待峠に出るつもりでいましたから、午後は出来るだけ広く尾瀬ヶ原を巡ろうと小屋に荷物を預け軽装になって出かけました。まず向かったのは見晴から赤田代を通って40~50分の平滑の滝。赤田代まで燧ケ岳の裾野沿いに湿原の中の木道を歩き、赤田代からは山の中を下ります。平滑の滝は上から見下ろす形となり、滝というよりは急流ですが、1枚岩の上を流れて下っていると思えば遠目でも迫力を感じました。更に下れば三条の滝ですが、肝心の尾瀬ヶ原を巡る時間が足りなくなると困るので、引き返すことにしました。

 見晴11:00➡赤田代➡平滑の滝11:40➡赤田代➡東電小屋分岐 

 (歩行距離4.7㎞・△29m・▽132m)1h30m

平滑の滝 一枚岩の上を流れているそうです

 赤田代から見晴に戻る途中で東電小屋の方に折れ、尾瀬ヶ原の北の外れ、湿原と林の境目を歩き、東電小屋を経てヨッピ吊橋に向かいました。東電小屋からは湿原が新潟県側にも開けますが、草丈が高く木道も少し高くなっていていかにも熊が出てきそうな雰囲気、木道の上に大きな熊ベルが設置してありました。こちらを歩く登山者は少ないようで、湿原と湿原を囲む山の雰囲気を独占状態で楽しみました。途中出会った登山者は見晴~平滑の滝は1組のみ、東電小屋分岐~ヨッピ吊り橋は0でした。ヨッピ吊り橋はガイドブックにも出ていますが、川を渡る小さな鉄製の吊り橋で、わざわざこれを目当てには来なくても・・・という感じでした。

ヨッピ吊り橋からは湿原の中を龍宮に抜け、見晴に戻りました。この日の歩行距離は19

Km、随分歩きました。

 東電小屋分岐 ➡東電小屋 ➡ヨッピ吊り橋 ➡龍宮 ➡見晴・弥四郎小屋

 (歩行距離5.2㎞・△57m・▽41m)・1hr35m

尾瀬ヶ原の北の端を東電小屋の方へ

ヨッピ吊橋は鉄の橋でした

土曜 夜

 コロナ禍、弥四郎小屋は人数制限をして営業しており、相部屋・大部屋はなくグループごとに個室、一人でも個室でした。料金も高くなっていましたが、コロナ相手ではやむを得なかったですよね。その代わり部屋は別館の2階の尾瀬ヶ原寄りの外れ、窓から尾瀬ヶ原新潟県の山を見渡せました。水が豊富なのも尾瀬の良いところでいずれの山小屋も水は無料ですし、石鹸は使えませんがゆっくり風呂にも入れます。弥四郎小屋の風呂は別館の1階で、湯に浸かりながら尾瀬ヶ原を見渡せました。

見晴・弥四郎小屋と燧ヶ岳

弥四郎小屋から見る尾瀬ヶ原至仏山

一天にわかに掻き曇り・・・

激しい夕立

雨が上がると霧が湧き出てきます

日曜 朝

 朝食後7前前に弥四郎小屋を出発しました。見晴➡竜宮➡山の鼻の尾瀬ヶ原メインルートを歩きましたが、初夏の水芭蕉と秋の草紅葉の合間の時期、思っていたより登山者は少なくゆっくり歩けました。弥四郎小屋で話をしたご夫婦は、ゆっくり歩けるので毎年この時期を選んで来ている、と仰っていました。

尾瀬ヶ原の代名詞である池塘(堆積した泥炭層の隙間に水が溜まった沼池)は竜宮から山の鼻の間の群馬県側に多いですし、曇りがちではありましたが前後の燧ケ岳と至仏山も良く見えていました。色とりどりの花ともいきませんでしたが、○○の花や蝶、カモの親子、水中のイワナやイモリ、水生昆虫などが目を楽しませてくれました。

見晴を後に

尾瀬ヶ原の真ん中で・・・誰もいません

尾瀬ヶ原といえば池塘

池塘が鏡のよう

池塘に映る燧ヶ岳

 この日は山の鼻から至仏山に登って鳩待峠に出るつもりでしたが、山の鼻に着くと熊の出没で至仏山入山禁止、登山口がある尾瀬研究見本園も立ち入り禁止になっていました。残念でしたがそのまま尾瀬に別れを告げ、鳩待峠に向かいました。

山の鼻から鳩待峠へ

途中から見上げた至仏山 次回は登るぞ!

 鳩待峠でシャトルバスに乗り尾瀬戸倉に戻り、バス停の横にある立ち寄り湯で尾瀬号出発までの時間を潰し、バスタ新宿を経て静岡に戻りました。

次回はぜひ至仏山に登りたい、また山の鼻か見晴でテント泊をしたいと思っていますが、今回は熊の出没で山の鼻のテント場もテント泊禁止になっていましたから、事前の情報収集が必要ですね。

 見晴➡竜宮➡山の鼻➡鳩待峠(歩行距離9㎞・△235m・▽64m)・3hr

 鳩待峠(シャトルバス)➡尾瀬戸倉(尾瀬号)➡バスタ新宿(高速バス)

 ➡静岡

ヒョウモンチョウ

トンボ

キアゲハ

膝に乗ってきたバッタ