海ときどき山、ところによりキャンプ

オヤジの緩いアウトドアライフ

そうだ、京都へ行こう! ~京都に行ってきました


 妻に乞われて久しぶりに2月17日(土)18日(日)の1泊2日で京都に行って来ました。京都に行くと随分歩いてしまいます。今回も2日で計50500歩、35kmくらい歩いた計算です。歴史と健康の古都、京都!!

天龍寺にて

 

静岡-京都は日帰りが良い

 コロナ前は時々日帰りで行っていました。静岡から京都日帰りと云うと驚いたり勿体ないと云う人が多いですが、そんなことはありません。JR東海ツアーズの往復こだま自由席の日帰りプランを利用すれば新幹線運賃が随分安くなりました(現在同じプランは無くなってしまいましたが・・・)。乗車時間も日中は京都まで2時間半くらいかかるところが、6時7分の静岡始発に乗ればのぞみやひかりの通過待ちが少ないので7時56分に京都駅着、9時には目的の寺社です。休日でも始発のこだまの自由席はガラガラ、帰りも京都から名古屋以東に帰る人はこだまには乗りませんから確実に座れます。夕食まで済ませて19時10分京都発に乗っても21時17分静岡着で22時には自宅、21時17分京都発の最終に乗ってもその日の内に自宅に戻れます(新幹線の発着時刻は2月17日現在の時刻表に記載の時刻です)。

 何より良いのは桜でも紅葉でもベストな時期、良い天気の日に行けること。宿を取れば見頃がずれても天候が悪くても行かなければなりませんし、そもそもハイシーズンは宿も高いし取るのが大変です。それに比べて日帰りプランは前日夕方の申し込みでも間に合いましたから、天気予報や開花、紅葉の状況次第で「そうだ、明日京都へ行こう」、「いや来週にしよう」となっても問題なし、ベストなタイミングでベストなエリアへ行くことができました。エリアや目的を選んで欲をかかなければ朝の8時から夜19時まで時間は十分、連日あちこち回るより季節とエリアを変えて2回行く方が良いですよね。

北野天満宮は梅が満開でした

今回は1泊2日で

 今回も私は日帰りのつもりだったのですが、妻がたまには泊まりたいと云うので、webでいろいろ探した結果、結局JR東海ツアーズのホテル、新幹線指定席往復の宿泊プランにしました。思い立ったのが京都行の1週間前、ホテルだけなら安いプランが沢山ありましたが、新幹線と合わせると手間も料金もこれがお得だったように思います。静岡-京都往復は1人21000円くらいですが往復ひかりの指定席、四条烏丸に近い静かで落ち着いた感じのホテル1泊、京都タワー入場券と1000円ずつのお買物券がついて2人で48000円でした。妻は早速お食事処の情報集めと予約作業に勤しんでいました。予め決めた目的地は空白地帯だった嵐山(夫婦で行くのは初めて)、拝観したことがなかった千本釈迦堂大報恩寺)と二条城、1日目の夕食と2日目の錦市場での食べ歩きくらい、あとは気分次第です。

天龍寺の門前で

2月17日(土)

 車を駅近のパーキングに入れて静岡6時42分発のひかりに乗車、7時59分京都着、地下鉄烏丸線で四条、阪急京都線に乗り換え桂、更に阪急嵐山線で嵐山へ、嵐山着は8時50分でした。時間が早めで天気も今一つということもあるのでしょう、渡月橋から嵐山一帯はまだ人出も少なく静かでした。

妻のリクエストで嵐山電鉄嵐山駅の京友禅の600本のポールが並べられたキモノフォレスト(見るなら夜のライトアップの方が・・・)や竹林の道(ま、こんなもんでしょう)を歩いてから天龍寺を拝観、庭も良いし法堂の雲龍図も見ごたえがありましたが、私はやはり本堂の達磨図が好きです。

阪急嵐山駅に到着

こちらは嵐電嵐山駅

600本の京友禅のポールが並びます

見に行くならライトアップの方が・・・ 嵐電のHPより

竹林の道はこんなもの それより後頭部が薄くなったような・・・

天龍寺本堂玄関の衝立の達磨図

掛け軸の達磨図 この絵も好きです

庭に面した襖絵の龍 覆ったガラスに庭が映りこんでいます

何気ない光景が絵になるのも京都ならでは

土産物を覗いた後、予約をしていた天龍寺の隣の西山艸堂 (せいざんそうどう)で湯豆腐の昼食、3850円のコースですが雰囲気も含めて良い味でした。辺り一帯の飲食は嵐山価格、何となく安く感じてしまいます。

西山艸堂の入口で

西山艸堂の湯豆腐

 昼食後嵐電北野白梅町まで行き、北野天満宮平野神社千本釈迦堂大報恩寺)を回りました。嵐電は一駅でも全線でも1回250円の一律料金ですが、700円の1日券や1300円の嵐電+市営地下鉄1日券があります。沿線には太秦映画村や仁和寺龍安寺などがありますから、嵐電沿線で1日過ごすのも良さそうです。

北野天満宮は梅が満開、参拝者も多く賑やかでしたが、すぐ後ろにある平野神社は人もまばらで静か(平野造りが独特、平安京遷都の際に遷されたそうです)、千本釈迦堂はほぼ独占状態でした。千本釈迦堂の本堂は国宝で、柱などに刀槍傷を残しながら応仁の乱などの戦火を逃れた市内最古の木造建築、霊宝殿の本尊釈迦如来像や六観音像など皆秀麗な姿です(六観音が揃っているのは全国でここだけということです)。足利義満の牛車の車輪は直径2m越えで車輪だけでも将軍の威光を感じました。おかめ伝説でも有名で拝観する価値が高いと思いますが、北野天満宮からも近く行きにくい寺ではないのに人が少ないのはなぜ?

千本釈迦堂の後はバスで二条城へ。一つ手前の北野天満宮での乗降に時間がかかるのでしょう、バスはなかなか来ず来ても満員で、さほど遠い距離ではないのに15時に千本釈迦堂を出て二条城着は16時でした。やはり休日の京都は歩くか鉄道利用に限ります。

二条城は初めてでしたが、二の丸御殿は襖絵や欄間が有名ですが、四角の建物が斜め方向に連なった独特な構造で目的別の各部屋の作りや繋がりなどが興味深かったです。本丸御殿は修復中で残念ながら入ることができませんでした。庭園は広いですが名庭ばかりの京都では、こんなもんかな・・・。バスや地下鉄を使うより速かろうと細い通りを選んで歩き、途中焼きたてのみたらし団子を買い食いしながら17時半に四条室町のホテルに着きました。ホテルリソル京都四条室町は街中のビルに囲まれた小さなホテルで四条烏丸に近く便利ですが、大通りから1本入っているので静か、ツインルームでしたがロビーも部屋も和風を意識した落ち着ける造りで良かったです。

北野天満宮は梅が梅が満開でした

天満宮と言えば牛

平野神社のりすのおみくじ

千本釈迦堂はおかめでも有名です

閉門間近、二条城も随分静かになりました

本日の宿はこちら(ホテルのHPより)

とても落ち着ける部屋でした

 食事は妻がお友達から紹介された、ホテルから歩いて10分ほどの「あしおと」という居酒屋さんへ。人気の店で19時45分からの予約しか取れなかったので、ホテルで少し休んでから四条通りを歩き、四条大橋を渡って妻が行きたがっていた祇園の街を散策してから店に行きました。京都を売りにした居酒屋ではありませんでしたが、万願寺とうがらしに海老のすり身を詰めた天ぷら、焼き目をつけた鰤大根などひと工夫したメニューはどれも美味しく、若いスタッフの明るい雰囲気も良くて楽しい食事でした。〆の牛蒡と穴子天の土鍋ごはんも美味しく2人では余るくらいで、余りはおにぎりにしてくれるというので頼みましたが、ラップで包んだおにぎりを更にアルミホイルで巻いて持ち手をつけた可愛い包みにしてくれました。楽しい心遣いです。

 

今日は随分歩きました。ホテルに戻ってアプリを見たら、歩行時間5時間10分、33500歩、約23㎞でした。

ベットに横になってテレビを見ていたら寝落ちしていました。

夕食は「野菜酒場 あしおと」で

ほんの一例 焼いちゃった鰤大根

こちらは牛蒡と穴子天の土鍋ご飯

2月18日(日)

 7時に起床、妻は足が重いと言っています。8時にホテルをチェックアウト、ホテルの下に入っているイタリアンレストランにも朝食バイキングがあっておいしそうだったのですが、折角なのでイノダコーヒー本店まで20分ほど歩き、モーニングセットとレモンケーキを食べました。モーニングのロールパンにはハムでもなく卵でもなくエビフライを挟んでいるのが面白い、コーヒーも初めからミルクと砂糖を入れる前提なのが面白いですね。私は普段はどちらも入れませんが、入れたコーヒーもおいしかったです。

昼は錦市場で食べ歩きと決まっていましたが、まだ時間があったので地下鉄で東山まで行って南禅寺から2時間ほど散策しながら歩いて戻りました。

イノダコーヒー本店 7時からやっています

南禅寺三門 絶景かな絶景かな~

インクラインの上を戻りました

 たまたまこの日は京都マラソンの日。地下鉄で京都市役所前まで戻り御池通りに上がると、市役所前が折り返しと給水のポイントの一つになっていて一生懸命走っているランナーが何人もいました。カンバレ!

御池通りから何の気なしに曲がった路地の先が本能寺でした。本能寺は初めて、信長公の廟に参りしばし思いを馳せました。本能寺から出ると寺町通り、ここから京極、新京極、河原町の一帯は我々世代の修学旅行の最大の目的地でワクワクして歩いたものでした。

寺町通りを少し歩くと書画用品や和紙、香などで有名な鳩居堂の本店がありました。ふらりと立ち寄って目に入ったのがうさぎの夫婦雛の張り子、昨年末に生まれた初孫は兎年の女の子で、初節句にはお嫁ちゃんのお母さんが素敵なつるし雛を買ってくれていましたが、うさぎ雛を見た瞬間に無意識に財布を取りだしてレジに向かったおじいさんは私です。妻は友達に匂い袋を買い込んでいました。

寺町通りを進むと人が増え、錦市場の通りは人の波でした。先に錦天神にお参りしてから錦市場に入りましたが、以前とはずいぶん様子が変わっていました。肉店、魚店、そうざい店といってもほとんどの店がイートインコーナーを設けて食べ歩き対象の商品ばかりを並べていて通り全体が屋台村化、京都の台所という雰囲気が無くなっていたのはとても残念でした。と云いつつ私たちもコロッケやミンチカツ、たこたまごやヤリイカ、たこ焼きや鶏チャーシューなどを食べて腹いっぱいに。お土産は月待庵の豆煎餅、おちゃのこさいさいの京ラー油とラー油ふりかけ、山椒ふりかけです。月待庵の豆煎餅は以前桜の時期に醍醐寺境内の実演販売で買ってからのファン、たっぷりの豆が香ばしくておいしい素朴な煎餅です。

錦市場の入口 錦天満宮

イイダコにうずらの卵を詰めたたこたまごとヤリイカ

揚げ物ばかりの惣菜店の店頭 奥はイートインコーナー

買った店の一角で食べてから次の店に移る感じです

これが好き 月待庵の豆煎餅(月待庵のHPから)

 気が付けばもう13時、今日は15時過ぎのひかりで帰るので四条から地下鉄で最後のイベント会場の京都タワーへ。今回のツアーには一つ選べるイベント体験がついています。社寺の拝観券や水族館入場券、レンタサイクル利用券などがありましたが、帰り際に立ち寄れる、1000円の買い物券付京都タワー展望台入場体験を選びました。高さ100mの京都タワー展望台は初めて登りましたが、改めて周囲の山々やエリア、社寺の方向や位置関係が良く判りました。展望台の望遠鏡は無料です。買い物券はタワーがあるビル内だけ、お土産の漬物を買い足しました。

京都タワーには初めて登りました

 駅で夕食用に焼き鯖寿司を買って15時8分京都発ひかりで帰路へ。17時30分には家でくつろいでおり、我々としては短いながら十分に満足した旅でした。

この日の歩行は17000歩、約12㎞でした。2日で合計50500歩、35㎞、寺社の中をうろうろしたのも含めてですが本当に良く歩きました。でも狭い通りや路地で思わぬ発見をしたり、生活感を感じたりしたくて歩くのが好きですし、特に京都や奈良、鎌倉などでは無意識に長く歩いてしまいます。

 

 ちなみに同じツアーズで新幹線往復指定日帰りプランは2人で約30000円でした。繁忙期はもう少し高くなるようですし1泊2日より割高かもしれませんが、好きな時に行けて朝から夜まで京都で過ごせるなら日帰りも良いと思いませんか?(静岡だからこそですけど)