海ときどき山、ところによりキャンプ

オヤジの緩いアウトドアライフ

山行記(2) 2023年 富士登山

 今年も富士山に登ってきました。例年通り盆休みを避けて8月26日(土)、水が塚公園を起点に始発のシャトルバスで五合目まで上がり富士宮ルートを往復する日帰り登山です。

今年も、富士山の姿も上からの景色も素晴らしかったですが、人の多さや午後の天候悪化もあっていつもより時間もかかり、疲れた山行になりました。

  • 出発
  • 富士宮口5合目登山口へ
  • 登山開始
  • 6合目
  • 新7合目
  • 7合目
  • 8合目
  • 9合目
  • 9合5尺
  • 山頂
  • 下山開始
  • 5合目登山口(下山口)
  • 水が塚公園駐車場
  • 次の目的地は・・・
  • 帰宅
  • かかった費用

 

・出発

 金曜日 夜22時自宅発、深夜23時30分水が塚公園着 快晴

 富士宮5合目行のシャトルバスは朝6時始発で、バスが出る水が塚公園駐車場は24時間出入りができます。高速を使えば自宅から2時間以内で着きますから、車中で仮眠して始発のバスに乗るために5時起床、睡眠時間5~6時間と逆算して、22時に自宅を出ました。途中買い出しをして水が塚公園着は23時30分、駐車料金1000円を払って入場しました。昨年は日帰りか小屋泊りか聞かれて駐車エリアを指示されましたが、今年は空いているところならどこでも良いと言われ、シャトルバス乗り場の側の一番奥に停めました。暗かったので良く判りませんが、到着時の埋まり具合は今夜小屋泊りをしている人、明日登る人合わせて、右手のシャトルバス乗り場側7割、左手の登山者用5割くらいというところだったでしょうか。

 水が塚公園で仮眠する場合駐車位置や姿勢は結構重要です。登山者の車が深夜から早朝まで次々と入ってきては駐車スペースを探して場内を走るのでエンジン音やヘッドライトが気になります。車を停めればトイレ、寝支度、朝は登山準備で話し声やドアの開閉音が響きます。トイレが遠いなど多少不便でも暗さ、静かさを考えて駐車位置を決める方が良いでしょう。私は周りが広く空いているところより、前後左右に先着者がいて1台分だけ空いているところを選びます。前後どちらかが植え込みなどであれば最高です。周りが空いているスペースへは後から車が入ってきますが、1台分だけ空いているところは自分さえ周囲に迷惑をかけないよう気を付ければ後着車に起こされることが少なくなります。

 私の車は3列シートのステーションワゴンなので、2列目3列目を倒すと、身長172㎝の私が足を伸ばしたまま寝られるフラットスペースができますから、通路側に向けて車を停め、1列目シートの背もたれの後ろに頭を隠すように寝ればカーテンなどをしなくてもヘッドライトが気になることもありませんが、シートを倒して寝るだけの場合はシートをできるだけ倒して頭を低しアイマスクやカーテンをする方が良いでしょう。

水が塚公園の標高は1450m、真夏でも深夜早朝は15~16℃くらいになることもあり、到着時の車の外気温計は17℃でしたが、寒がりの私がファミキャン3シーズン用封筒型のシュラフのサイドファスナーを開けて、Tシャツ短パンで気持ち良く寝られるくらいでした。

標高が高い水が塚公園で車中泊や仮眠をすると高度順応、高山病予防の一助にもなりそうです。

 

富士宮口5合目登山口へ

 6時7分水が塚公園発

 5時に起床しましたが駐車場は一杯でシャトルバス乗り場には列が出来始めていました。例年より早い列の出来方で、新たな車も次々に駐車場に入ってきており、急いで着替えリュックを背負って朝食のサンドウィチを齧りながら5時20分にシャトルバス待ちの列に並びましたが、前には既に150人くらい並んでおり、私の後にも列が長く伸びて行きました。昨年まではバス待ちの列の半ばくらいに保全協力金の徴収所がありましたが、今年はありませんでした。

天気は快晴、富士山の周りには雲一つなく、午後から雨の予報も出ていますが午前中は登山日和のようです。大抵は登っている途中で雲がわいてきますが、少しでもこの天気が続くよう祈ります。

 シャトルバスの券売所は乗り場の前にあり今年は5時45分から販売開始、列に並んだまま進み、チケットを買ってそのままバスに乗るようになっています。バスの時刻表は朝6時から正時発になっていますが、1台ずつ出ているわけではなく、始発時など登山者が多い時間帯は増便され、満席になり次第順次出発して行きます。直接確かめてはいませんが土日など登山者が多い日は5台のバスを回して運行しているようです。

バスは補助席も使って定員65名ほどで私が乗ったのは3台目の真ん中位、やはり私の前に150人くらい並んでいた計算になります。3台目は6時7分に発車しましたが、乗車待ちがまだ券売開始前と同じくらい並んでいましたから、5台で回していた場合1台目が戻ってくる7時過ぎまで乗れなかった人も多かったかもしれません。とにかく例年以上の人出でした。バスの列を見てタウシーに乗る人もいました。

五合目までは30分から35分の乗車ですが、リュックは膝の上に抱える上に、急カーブの連続ですから車中でゆっくり寝ることも食べることもできません。車に弱い人は酔ってしまうこともあるでしょうが、とにかくここは我慢です。

 スムーズに乗り降りするために、手前から順に詰めて座っていく、降りる時は前から順に降りていくようにしたいです。カップルやグループで固まって座ろうとすると通路を塞いで邪魔になりますし、固まって座れたとしても車中ではなにもできません。こんな時ソロは気楽ですが、離れてもたかだか30分ですから空いている席にどんどん座っていきましょう。降りる時も、降り急がなくても5分もせずに全員降りられます。ここで急いでも登山には何の意味もありません。

 水が塚公園の売店はこの時間まだ空いていません。5合目には小さな売店があり始発便到着時には開いていますが、入ったことはありませんが品物も限られているようですから、登山に必要なものは揃えて来ることをお勧めします。

早朝の水が塚公園 正面は宝永火口

始発のシャトルバス乗車待ちの列

近くで見ると荒々しい

・登山開始

 7時00分、富士宮口5合目登山口発

 6時40分に5合目着、初めての方や慣れない方は5合目で朝食を取ったりゆっくり準備をして、高度順応時間を取る方が良いかもしれませんが、火事になったレストハウスは取り壊し工事中で囲われており、今年は落ち着いて休んだり身支度できる場所はほとんどありませんでした(昨年はレストハウスの屋上は開放されていたと記憶しています)。バスの中でも高山病予防のため五合目で1~2時間休もうとか登山届を出そうとか案内が流れていましたが、バス乗降場の隅に座るしかありませんね。登山届も「コンパス」で届出を、と言っていましたが、登山ポストには気付きませんでした。以前登山指導所に届を出そうとしたら別に出さなくて良いよ、と言われたこともあります。登山者全員が出したら管理しきれないのではないでしょうか。

5合目の保全協力金(1000円)の集金所は昨年と同様登山口の脇にありました。富士宮ルート(静岡県)の募金者証は例年缶バッチですが、今年は世界遺産登録10周年ということで木札でした。

 伊豆半島から御前崎まで駿河湾がキレイに見下ろせました。5合目から下には少し雲がありますが、今のところ頭上に雲はなく風もありません。紫外線対策が必須です。富士山は高山で天気が良ければ当然、薄曇りでも紫外線が強く対策を忘れると悲惨な目に会いますから日焼け止め、つばのある帽子、UV加工のサングラス、長袖のシャツ、長ズボンやタイツ、首タオルなどは必須です。首筋ももちろんですが、忘れがちなのは眼と手です。紫外線による眼の疲れは身体の疲れにも影響しますし炎症を起こしてしまうこともあります。また手袋をせずにストックを突いていると、気が付いたら手の甲が真っ赤に日焼けしていることも。私も一度、手袋を忘れてT字ストックで登った時に、気が付い痛むくらい真っ赤に焼けて腫れていたことがあります。

 5合目に落ち着く場所がないこともありますが、私は身支度が出来次第登山を開始しています。ただし歩きながら高度順応をすることを意識して、傾斜が緩くついペースが上がってしまいやすい5合目-6合目間も深い呼吸と後続者にどんどん追い抜かされるくらいのスローペースでゆっくり登るようにしています(もっとも6合目から先は体力的に速く登りたくても登れなくなってくるのですが・・・)。

今回の行動食はミックスナッツ&ドライフルーツ、一口ようかん、塩分タブレットです。昼食のデザートの大福と、バテて固形物が取りにくくなった時のためのエネルギーゼリーも1個ずつ持ちました。

トイレはシャトルバス降り場に仮設トイレ、登山口から登り始めてすぐ上に協力金300円の公設トイレがあります。また登山口から20分ほど歩けば6合目の山小屋です。公設トイレは比較的空いています。

静岡~御前崎

伊豆半島

・6合目

 7時25分着

 登り口は少し凹凸がありますが、6合目までは斜度も段差も少ない歩きやすい道で、ここから上が本格的な登山になります。山小屋の前のベンチを借りて靴ひもとリュックの緩みを締め直し先に進みます。

新7合目まではまだまだ傾斜も楽で段差も少なく、足も慣れてくるところなのでついついペースが速くなりがちで、ルートタイムも50~60分くらいですが、ゆっくりのつもりでも40分くらいで歩けてしまったりします。高度順応とそこから上のペース作りを意識してとにかくゆっくり登りましょう。

 6合目からは宝永山、御殿場ルートへの分岐があります。ここから御殿場ルートに向かう人もいますし、山頂から御殿場ルートを降り、途中からここに戻ることもできます。宝永山や御殿場ルートへは砂の中を登るので結構大変ですが、宝永山の下の宝永第2火口までの往復は、富士山の独特な雰囲気を味わえ軽装の方や観光の方にはお勧めです。宝永第2火口から6合目に戻らず少し下って林の中を富士宮口5合目に戻るコースもあります。途中まで御殿場ルートを下りて富士宮ルートに戻るとそのまま富士宮ルートを下るより下山時間が1時間ほど多くなりますが、私は火口とそこから見上げる富士山の荒涼とした感じが好きで、時々ここを下ります。

・新7合目

8時20分着

 6合目から50分で新7合目着、山小屋の前は狭くベンチも埋まっていたので小屋を過ぎたところで10分ほど小休止しました。 

富士宮ルートには7合目が2つあります。新7合目と7合目でそれぞれに山小屋がありますが、同じ7合目でも標高差約250m、ルートタイムでも40~50分離れています。確認したわけではありませんがもともと7合目があり、6合目と7合目の間が長かったので、間を埋めるように新7合目ができたのかもしれませんね。

 6合目を過ぎると徐々に傾斜も岩の段差も大きくなってきますが、上に比べたらまだまだ楽です。下界や雲海など見晴も一気に良くなります。植物はベニイタドリ、ミヤマヨモギなどの株が山腹にしがみついているくらいです。

登山道も狭くなってくるのでところどころ列も出来始めます。前を歩く人にペースを乱されると疲れます。ソロでもグループでもベテラン風で余裕を持った歩き方、自分のペースに合った人を見つけてペースメーカーにし、後について登ることができれば少し楽です。

今年はいつもより登山者が多く、私の前に登り始めた人、私より後から登り始めて追い越していった人が溜まり、

早々と狭い場所で下山者とのすれ違い渋滞やノロノロ歩行が出始めました。この時間、この場所で渋滞にあったことはありませんでした。私の前を歩いていた人が、登山道の真ん中で急に立ち止まって休んだりするのでペースを乱されそうです。立ち止まるときは脇に避けてからにしましょうね。

 

グループで登山?

 

・7合目

 9時20分着

 新7合目を過ぎると傾斜や岩の段差が大きくなります。岩と砂混じりの道が石と岩の道になりきつくなってきますが小股、小さな段差を意識して登ります。次の1歩ではなく2~3歩先を考えながら歩くほうがペースを乱さず登れるように思います。

 新7合目から50分で7合目着、ほぼルートタイムで登っています。500mlの水を1本買い、ここでも山小屋を過ぎて広くなったところで岩に腰掛けて10分ほど休みました。

富士宮ルートはどの山小屋も店の前にベンチが置かれていますが、数が少なく通路も狭くてゆっくり休むことができません。中には山小屋の前で座り込む人もいますが迷惑になります。大抵山小屋を通り過ぎたところが少し広くなっていますから、ゆっくり休むならそこをお勧めします。腰掛けるのに丁度良い岩があったりもしますし山小屋のすぐ上ですからトイレに戻るのも苦になりません。ただし登山道のガイドロープの外に出るのは出来るだけ控えたいです。特に谷側はうっかり下に岩石を落とすと下にいる登山者に当ってしまうことがあるので危険です。

 登山では水分補給が重要で、富士登山では水2L必要と言われたりしますが2Lは2kgです。私は冷たい水が買える、重量の負担が減ると割り切って、これまで500mlのペットボトルを2本と登山開始直前に半分飲んだスポーツドリンクの残りを持って登り、水が1本空く前に次の山小屋で1本買い足すようにしていましたが、これまで500ml1本300円くらいだったのが(と記憶していましたが)、500円に値上がっていました。ん~?

最近は登山開始前にスポーツドリンク500ml1本飲み、水や塩分を身体に入れてから登る方が良いと言われているようですね。私が半分飲むのも同じような考えでした。

水のペットボトルはいちいちリュックのサイドポケットから取り出すのも面倒なので、ショルダーベルトの胸につけたボトルホルダーに500mlを1本挿しています。歩きながら飲んだり、疲れた時に少し歩いて立ち止まり一口、また少し歩いて立ち止まり一口というように小まめに水分補給ができます。私のレベルではハイドレーションシステムはまだもったいないですね。

少し雲が上がって来ました

もうすぐ8合目です

・8合目

 10時20分着

 7合目から50分で8合目着、登山者の列もかなりばらけてきましたが、下山者も増えてきてまだまだすれ違い渋滞も多いですし急ぐこともないので、山小屋を過ぎたところでリュックをおろし、30分ほど休憩しました。7合目を過ぎたころから風が出て、雲が上がってきています。

 7合目から8合目での登山道は岩ばかり、段差も大きな登りで、私の感覚ではここが一番きつく感じます。疲れも出ますし不安定で足元ばかり見て登るようになり途中立ち止まって一息つく回数も増えてきましたが、意識して視線を上げるよう意識しています。視線を下げると気道が狭くなって呼吸が浅くなりますが、視線を上げると気道が開き呼吸が深くなるように思います。

 私の筋力や体幹不足のためでしょうが、富士山のように岩と砂が入り混じる足元が不安定な登山道ではゆっくりを意識すると逆にバランスを崩してふらついてしまいます。ストックを持つとつい腕の力で登ろうとしてしまうので今回は持って来ませんでしたが、やはり足元のふらつきを抑えるためにも必要だなと思いました。

 他の山は登ったり降りたり巻いたりを繰り返してピークに近づいて行くことが多いですが、富士山はひたすら登り続け、ひたすら下り続けます。1歩歩けば1歩分高度が上がります。下から見上げると絶望的に遠く高く見えていた次の山小屋が、足元を見ながら頑張って歩き続けて、ふと目を上げたらすぐ上にあった、という繰り返しです。今日もそんな感じで登っています。

8合目で大休止

8合目の上の鳥居からは浅間大社奥宮の境内です

鳥居の手前の小さなお地蔵さん

お地蔵さんも登無事を無事を見守ります

雲海を見下ろして登ります

これも鳥居の跡でしょうか

・9合目

 11時15分着

 8合目から45分で9合目着。山小屋の前から見下ろすと、晴れた日は5合目に駐車している車もはっきり見えるので、さほど登ってきた高さを感じませんが、9合目の標高は3400m、5合目は2400mですからここまで1000m登ったことになります。山頂も随分近づいてきましたが、まだ1時間登らなければなりません。

山小屋の前にイワヒバリが来ていました。写真を撮ろうと頑張りましたがじっとしていてくれず、良い写真は撮れませんでした。2本目の水も買い、10分休憩のつもりが30分くらい長居してしまいました。8合目を過ぎると鳥居があり、ここから上は富士宮浅間大社の奥宮境内になります。神域を侵さないよう鳥居の手前の岩の窪みに小さな地蔵が置かれています。

 登山では靴が大事です。富士山は岩と砂の山ですからソールが硬く厚く、ブロックパターンが大きくしっかりしている方が良いですが。スニーカーで登っている人も多く見かけます。辛くないのでしょうか。小さなくぼみにつま先だけかけることもありますし、特に下りは砂を被っている岩や石の上を踏むと砂ごと滑るので注意が必要です。

靴の状態も重要で、特に古い靴は何事もないように見えていても登山中にソールが剥がれたりすることがあります。初めて家族で登った時、5合目では何の異常もなかった妻のトレッキングシューズのソールが、新7合目付近でいきなり半分くらい剥がれました。撤退も考えましたが、そんなこともあるよと聞いて持って来ていた瞬間接着剤でソールを接着し、足首用のテーピングのテープを巻きつけて補強して、もう少し登ってみようと登り続けたところ、山頂まで行って下ってこれました。それからはテーピングテープと共に接着剤も必ずエマージェンシーキットの中に入れています。それから使ったことはありませんが、今後も使わずに済ませたいものです。

標高3400mにいたイワヒバ

雲の上はこうなってます

9合目萬年雪山荘を見下ろす

・9合5

 12時15分着

 9合目から30分で9合5尺着、最後の山小屋です。今日は早くからの渋滞と交差待ちでペースも狂いいつもより脚に来ています。最後の登りに備え10分休みました。

山頂の山小屋や奥宮の社は見えませんが、上にはっきり見えている鳥居をくぐれば山頂です。経験的にはここから山頂までは気持ちの後押しもあって思ったより楽に登れます。山頂の上にも雲が現れてきました。

9合5尺胴突山荘越しに山頂を望む

あとはここを登るだけ

この鳥居をくぐれば山頂です

・山頂

 12時55分着

 鳥居をくぐり山頂着、9合5尺から30分、5合目を出て約6時間かかっての登頂でした。各山小屋間はコースタイムと同じくらいですが、休みを多く取り過ぎてしまったようです。

登頂は何回目でも達成感があります。実はこの1年で10kg体重(浮き輪肉)が増えており不安でしたが、なんとか登ることができました。山頂は既に半分に雲がかかり、眼下も一面の雲でした。

 まずは奥宮に詣って登山の無事と家内安全、12月出生予定の息子の嫁と孫の安産を祈り、安産守りを購入しました。山頂から郵送しようと思っていたのですが、山頂郵便局は8月20日で営業を終了していました。山頂の山小屋は非宿泊者向けの売店営業をせず扉を閉めており、宿泊予定者のみに開けていました。

水は9合目で補充していましたし、山頂で食べるつもりでバーナーとカップ麺、大福を持って行ったので私は困りませんでしたが、山小屋での食事を当てにしていたり、水を買いたかった人は困ったでしょうね。

昼食は山頂郵便局の建物の裏手が広くなっており、前に剣が峰(3776m)、横に火口と火口越しに標高第2のピーク白山岳(3756m)を望みながら取りました。

 体力と時間次第で剣が峰に登っても、お鉢(火口)を一周しても良いでしょう。剣が峰まで滑りやすい急坂を上り15分~20分、お鉢巡りは1時間から1時間半というところでしょうか。富士吉田口の山頂まで往復するのも面白いかもしれません。

山頂です

火口と剣が峰 トイレはこの左手です

・下山開始

 13時50

 昼食後に剣が峰に登ろうと思っていましたが、山頂を覆って雲がかかってしまったので止め、今日はそのまま富士宮ルートを下りようと思ったところに雨がポツポツと降り始めました。

9合目くらいまではまずまずのペースで降りましたがそこから、下山者の列と登山者のすれ違い渋滞が激しくなり始めたところであられが降り始め、雷も鳴り始めました。ひょうと言って良い大きさのものも混じり、キャップとフードを被っていましたが頭に当たる衝撃を感じ、肩に当ると痛みを感じるくらいでした。雷は雷鳴は大きく響きましたが稲光はなかったので、登山道の山側を歩き前方の隠れられる岩陰を確認しつつ下山を続けましたが、念のためと岩陰に隠れる人もいました。雷はしばらく続き、あられも結構な勢いで降り続き、それもあって登山下山の列はますます長くスローになりました。8合目到着は15時40分、17時のシャトルバスに乗りたいと思っていましたが諦めました。ひょうは7合目くらいで本降りの雨に変わり、新7合目を過ぎたところでようやく霧雨になりました。

 富士吉田ルートも同じでしょうが、土曜日の午後は山小屋泊りで御来光を見る登山者が登って来ます。富士宮ルートは登山道下山道が分かれていないので、常に登り下りのすれ違い待ちが生じます。登山では基本登り優先で、他の山ではそこまで長い列もできませんし、慣れた人が多いので登り下り互いに譲り合いますが、富士山は不慣れで前の人を追っているだけの登山者、下山者も多いので、時には列を途中で切って譲り合わないと互いにだらだらと続く列をイライラしながら待たなければならなくなります。イライラすると無理に割り込んだり、登山道の外歩こうとする人も出て来るので、上手に譲り合って気持ち良くすれ違いたいものです。多人数でも山に慣れたグループは、途中切ってくれることも多いですが、不慣れな人が列を作ってしまうとだめですね。足元ばかり見ているので下山者が続いている狭い場所に突っ込んでくる人も(その逆も)います。ガイド付きツアーも意外に待たされます。20~30人くらいのツアーもあり、参加者は皆不慣れで体力も様々ですから列も間延びしています。ガイドも客を安全にできるだけ楽に、快適に登らせなければなりませんから、客の列を急がせるような声も、列の途中で譲りを促すような声もかけないようです。「待たせて済みません」と声をかけてくれるガイドさんには少し気持ちが和みます。

あられが降っていますが写真では判りませんね 

あられ→雨→霧雨に

・5合目登山口(下山口)

 17時50分着

 山頂から4時間で5合目登山口着、私は登山道が広がったところ3ヵ所ほど使って下山の列の前に出ることができましたが、それでもいつもより1時間以上余分にかかりました。そのまま列に従っていたら更に30分以上遅かったかもしれません。そのままシャトルバスに乗車、幸い10分ほどで満席になり5合目を発車しました。

 

・水が塚公園駐車場

 18時30分着、18時50分発

 無事下山しましたが、車を運転して帰らなければなりません。この時間森の駅の売店は既に閉まっていますが、もともと土産を買う習慣もなく、荷物を降ろし着替えてすぐに次の目的地に向かって出発しました。

 

・次の目的地は・・・

 19時10分着

 次の目的地は水が塚公園から富士宮市に真っすぐ下りてきたところにあるスーパー銭湯「花の湯」です。ここはぬる湯の炭酸泉があり、1100円で80分入れるので富士山に登った帰りは必ず立ち寄っています。

露天浴室内様々な浴槽がありますが、マッサージしながら炭酸泉に浸かり、風呂から出た後は太もも、裏もも、尻、脛にボルタレンを塗りたくって筋肉痛緩和に努めます。

ここは売店の品数も多く、土産を買うならこちらが良いでしょう。食堂もありますが、入浴用のロッカーの鍵Noで精算するスタイルのため1100円では入浴も食事も80分以内にしなければならないのが難点です(もしかしたら食堂利用分を別に精算する方法があるのかもしれませんが、自宅に帰るまでに食べるところは沢山あり、面倒なので確認してません)。

 

・帰宅

 21時50分着

 無事帰着、今年の富士登山は大変でした。天候もありますが、少し人の流れも変わっていました。人数規制の話もあり盆休を避けてずらしてきた人も多かったのかもしれません。これまで同じ時間帯で登って来ましたが、バス待ちの列も登りの列もここまで多かったことはありませんでした。山小屋もなんとなく、泊り客だけ相手にすれば良い的な空気を感じたところもありました。ブルの荷揚げ代が上がったのかもしれませんが、500mlの水1本500円とは・・・来年からの富士登山はスタイルを考え直さなければいけないかもしれませんね。

 

・かかった費用

   駐車料金 1000

   保全協力金 1000

   シャトルバス往復 2200

   トイレ協力金 300×2(5合目、山頂)

   水  500ml 500×2

   スーパー銭湯 1100            

   その他 車往復(高速、ガソリン)、飲食物(水、カップ麺、行動食等)

保全協力金協力者証 今年は缶バッチでなく木札でした 

富士宮ルート 御殿場ルート