今年のGWは前半も後半も天気に恵まれました。前半は釣りに出たので後半は山へ、でもどこの山も混みそうなので近場で展望の良い山へ。
静岡市の奥に山伏(やんぶしと読みます)という標高2013mの山があります。静岡市と山梨県早川町に跨がり、その先は南アルプスに連なっていきます。開けた山頂で富士山と南アルプスの展望がすばらしいとのこと、私は今回が初めてで、ずっと登りたいと思っていました。入山口は幾つかあり、最も近い登山口からは山頂へ30分くらいで行けるようですが、登山口のある林道は現在通行止め。次に近いのは西側の林道沿いからで、手前から笹山登山口、牛首峠、百畳峠(百畳平)の登山口があり、笹山からは3~3.5時間、百畳平からなら1.5時間ほどで登れます。今回は全体の様子を見るために笹山登山口から往復することにしました。
2024年5月3日(金)晴れ/曇り
山伏(やんぶし)/山伏岳 標高2013m
笹山登山口→笹山→牛首峠→山伏→牛首峠→笹山登山口
歩行時間5時間30分 歩行距離12.8km 累積標高△986m ▽995m ルート定数24.2
静岡市の市街地から山中を井川に抜ける県道を走り、井川を見下ろす井川峠の先、県民の森や市営の人工スキー場、県民の森の先に登山口はあります。県道とはいえ市街地から車で2時間、家を出るのが遅れ登山開始は9時50分になってしまいました。
井川湖を見下ろせる笹山登山口は30台以上駐車できますが、5月1日に林道の通行止めが解除されたばかり、また先の百畳峠から登る人が多いのでしょう。笹山登山口の先行車は思っていた以上に少なく2台だけでした。
登山口から15分ほどで笹山山頂、ここからも富士山が望めます。笹山からは一度牛首峠に下った後再び登り、尾根筋の樹林の中を高度を上げていきます。新緑の季節ですが尾根筋はまだ新芽が出たばかりで風が抜け、樹間から時折右に富士山、左に南アルプスに連なる山々が望めます。シーズンが始まったばかりで踏み跡がハッキリしていないのと、道標や目印のリボンやテープがわかりにくいところもありましたが、全体に整備された登山道でした。ただ平地や窪地状に広がった林の中を歩く時はしっかりルートを追わないと余分な時間を取られます。
時間が遅かったこともあったのでしょうが、百畳平からの登山道の分岐までの2時間強、誰とも行き会わず、聞こえるのは鳥のさえずりと風の音、自分の熊鈴と足音だけでした。
途中3回ほど小休止を入れて3時間半で山頂着、広く開けていて気持ちの良い山頂です。鹿の食害から保護されたヤナギランの群生地もありました。この日は残念ながら途中から雲が出て、富士山は隠れてしまいましたが、残雪の南アルプスは姿を見せていてくれました。先行者が4組ほどいましたが、皆さん南アルプスの方を眺めながら昼食や休息を取っていました。私もバーナーで湯を沸かしてカップラーメンの昼食を取り山コーヒーを楽しみました。
下りに2時間、更に車で2時間と考えると山頂に長居はできません。南アルプスの山々にも雲がかかってきたので、山頂滞在を45分で切り上げ下山にかかりました。牛首峠まで同じルートを戻り、牛首峠からは林道を歩いて2時間10分ほどで登山口に戻りました。途中から霧がかかり、目印がわかりにくくなりましたが、立ち止まって、あるいは数m動いて慎重に見渡せば次が見つかります(目印は赤や黄色だけとは限りません)。YAMAPなどでスマホにダウンロードした登山地図も心強いです。自分が今登山道に乗っているか、どのようにずれているかがわかりますから。時折落ちているゴミも目印代わりになったのは少し悲しかったですが。
このルートの難所は1カ所だけ、牛首峠の先の急斜面です。短い斜面ですがまだ踏み跡がしっかりついておらず滑りやすく、特に下りは注意が必要です。
久し振りの山行、特に前半は天気も良く静かな山歩きを楽しめた1日でした。やはり山は午後から天気が崩れやすいので朝早い方が良いようです。百畳峠から妻を連れて登ってもさほど文句はでないでしょう。次は山頂からの富士山も見たいですし、夏のヤナギラン、秋の紅葉も良さそうです。。