車を乗り入れられない悪路の林間キャンプ場や河原で荷運びを少しでも楽にするために、8インチ(20cm)径のゴムタイヤをつけたキャリーカートを作りました。
岩や木の根が突き出た凸凹道や石がゴロゴロした河原は、硬質ゴムや樹脂製の小径の車輪のキャリーカートでは大変。近ければ担いで数往復すれば何とかなりますが、サイトが遠いと嫌になります。でもタイヤが柔らかく20㎝径なら凹凸の乗り越えがぐっと楽になります。
ちなみに砂浜や砂利浜で活躍中の自作カヤックカートのタイヤは10インチ(25㎝)径なので更に楽です。
使った材料はカヤックカート(2023.10.20 カヤックカート作ってみました)と同じ「G-Fun」というアルミフレームとコネクタのシリーズ。ゴムタイヤやその他小物を含め全てホームセンタ-のDCMで購入しました(G-FunはNet通販でも購入できます)。
パイプ状のアルミフレームをコネクタで繋ぎ、挟み込んで六角レンチで締め込むだけで簡単。フレームの太さは43mmφ、28mmφ、19mmφの3種類、それぞれに様々な形状のコネクタや長さの違うフレームがあり、アイデア次第でいろいろなものを組み立てられます。フレームを金ノコで好きな長さに切ることもでき、このカート程度なら材料の買い出しも含めて休日1日で完成します。付け足すことも外すことも簡単で他のものへの作り変えもできちゃいます。
自作カートには19mmφのフレームを使いました。見かけは華奢ですが凹凸形状で、ホームセンターで売られている同径のアルミパイプなどより肉厚で丈夫、要所にフレームを増やしたりコネクタで補強してやれば、こんな頼りなげなキャリーカートでも40cm×65cm×20cmのコンテナボックス、TCパップテント、コット、チェア、クーラーボックス、焚火台や薪など15kgぐらいなら満載して一気に運べます。
これまで使っている途中で外れたことはなく、緩んだり外れたりしてもその場で六角レンチで締め込めばOKです。
曳きやすいように2輪にし、積み下ろし時は自立するよう固定脚をつけました。また使わなくなったアルミのロールテーブルの天板を切って荷台としてつけ、積載安定性も良くしました。サイトで荷物を下ろした後は、薪置きにしたり、フックをつけてランタンや調理器具をぶら下げて使っています。天板を増やせばテーブル代わりにもなりますね。その場でトランスフォームして使うこともできそう。
タイヤ以外は全固定にしましたが、フレームを伸縮させたり折り畳んだりする機能を持たせるコネクタもあります(使い方によっては強度が不安かも・・・)。収納性は悪いですが、家でもそのままコンテナボックスやテント、コットなどを積んで置いているので特に邪魔には感じません。それでもと言うなら、簡単に組み外しできるので幾つかのパーツに分けておくこともできますが・・・。
ただし、フレームやコネクタも1個1個はさほど高くないですが、凝り過ぎたり理想を追い過ぎると思っていた以上に高くなってしまい勝ち。このカートももっと簡単な形状のつもりで作り始め、強度や使いやすさを考えてパーツを買い足していった結果、最後に計算してみたら超高級品になっていました(タイヤも結構高かったです)。事前にしっかり設計図を書けば良かったと反省、調子に乗り過ぎないようまず必要最小限で作るべし。でもこれは作って良かったとは思っています。また補強用のフレームやコネクタが高くついたので、28㎜径や43㎜径で作ればもっと安く強くできたかもしれません。
材料と金額
G-Fun
・19㎜φフレーム 1000mm @272×5本 ¥1360
・マルチコネクタインナー @162×14個 ¥2268
・ポイントコネクタ @217×9個 ¥1971
・アングルコネクタインナー @360×10個 ¥3600
・スライドコネクタ @272×4個 ¥1088
・ダブルコネクタ @184×4個 ¥736
小計 ¥11023
その他
・車軸用アルミパイプ 19㎜φ×450㎜(手持ち材料) ¥0
・スナップピン(16㎜φ用)2個(手持ち材料) ¥0
・ゴムタイヤ8インチ @1078×2本 ¥2156
・アルミ製ロールテーブル天板 (荷台、使わなくなったものを流用)¥0
・ビス類 (手持ち材料) ¥0
小計 ¥2756
合計 ¥13179
工具
・六角レンチ、金ノコ、電動ドリル、サンドペーパー
※六角レンチ以外はフレームを規格外の長さに切ったり穴を開けた時に使用
※19mmφのアルミパイプをコネクタの中穴に通してタイヤの車軸にし、アルミパイプの両端に穴を開けてスナップピンを差してタイヤを止めただけ、簡単ですが今のところ支障なし
※カートにポーチを付け六角レンチと荷締めベルトを常備、。荷物を積む前に締め増しておけば、これまで使用中にいきなり緩んだり外れたことはない
※フレームとフレームを繋ぐコネクタは、フレームに被せて締めるタイプとフレームの中に差し込んで広げて締めるタイプの2種類があり、経験的には中に差し込んで締める方が緩みが少ない